小学生の子が、勉強が本当にできているのかどうかは、学校の成績ではあまりわかりません。テストでいつも80点以上取れていても、あてにならないからです。小学校のテストは簡単で、特に、外部の業者の単元テストでは問題が習った順番に並んでいます。たとえば、算数の文章題の場合、4問あったら、最初の二問は掛け算で、後の二問は割り算のようになっていたりもします。全く考えなくてもできてしまいます。
中学以降の学習において、「伸びる」か「伸びない」かは、小学生のうちにつくられています。
将来への展望が開けるかどうかは、「思考力」と「自主性」が育っているかにかかっていると言ってもいいでしょう。小学校での勉強は簡単なので、その思考力、自主性がなくてもできてしまいます。
では、この二つを育てるためにどうすればよいか。
「思考力」を育てるためには、テストの点数を見るのではなく、考えて解いているかを重視してください。算数の文章題を暗記で解いていたら否定したほうが良いです。詳しくは "速さの「は・じ・き」公式は思考力の成長を阻害する" のタイトルのブログなどでも書いています。
「自主性」を育てるためには、たとえば、宿題は子供本人で答え合わせをして、間違い直しを行わせ、できなかったことをできるようにすることが重要です。それらのこと(方法)を学校ではほとんど教えなかったり、重視していない先生も多いようです。
小学生の期間は、算数以外は、ほとんど塾で勉強を教えてもらう必要がないと思っています。社会、理科は家庭で子供が興味を持てるように、親がもっていくことです。たとえば、家でニュースを見ている時に、子供ではわかりにくいことも、親が説明を加えてあげれば、わかるようになるでしょう。科学館へ行って、展示物の事象のしくみを一緒に考えてもいいでしょう。また、国語の読解問題を塾でやってもあまり意味がないと思っています。子供自身の好きな分野を中心に家で本を読んだ方が良いでしょう。親が、子供自身が社会や理科の何かの分野に興味をもつようになるきっかけをつくって、「学びが楽しい」と思える体験を積み重ねられると良いです。
算数に関しては、学校だけだと、中学以降の数学に良くない以下の方法でやらされていることが多いです。
➀ 文章題を暗記で解かされる。
➁ 暗算で行うとすぐ解けることを筆算でやらされる。
➂ 工夫すると簡単に解ける計算をへたなやり方で解かされる。
➃ イコール( = )の成り立たない式を書く。
一部の優秀な先生は例外として、小学校の先生の指導するように算数の問題を解くと、「伸びない」子になってしまいます。これまでのブログでいろいろな項目について、具体的に書いてきました。また、中学の途中で入塾してくる優秀な生徒でさえ、小学校で習ってきたばかげた要領の悪い解き方を修正しなければなりません。
小学生時点での勉強は、完全に両極端化しています。中学受験をするために、極端に難しい受験問題を解かせて、勉強をがんがんやらせる場合と、思考力、計算力を必要としない簡単な問題しか解かない場合です。私の塾近郊では、ほとんど中学受験をする子はいません。愛知県には、関東圏のように中・高・大一貫のエリート校がほとんどありませんし、近隣の公立中学校は他の地域と比べると学力も高いし、わりと良い先生が多いようですし、「いじめ」はないと言えるぐらいだと思っていますし、不登校の生徒も少ないようです。
ここで、私が言いたいことは、中学受験生が取り組むレベルと小学校で扱うレベルの中間くらいの問題に取り組んで、思考力や要領のよい計算の方法を養っていくことが重要だということです。公立小学校で扱うレベルの問題では、ほとんど何も考えずに下手な計算方法で解けてしまいます。一方、難関中学入試レベルの問題では、優秀な中学生が苦労してなんとか解くような問題を(Xを使った)方程式を使わずに、特殊な方法で解くことになります。
そのような中間レベルの問題を家庭で教えれば良いのではと考えられますが、そうすると、親が手取り足取り教え、管理することになるので、今度は、気を付けないと「自主性」が育たなくなる可能性があります。
私自身、教え方で一番重視していることは、教えて生徒自身が自分で積極的に考えられるようになることです。そのように取り組めるようになることと努力によって生徒の学力が伸びていくことは明白です。
